ダーツは人を元気にする!? #1

「ダーツをすると人は元気になる」

 そんなおまじないのようなことを科学的に証明する研究が始まっています。

 広島大学、県立広島大学、株式会社 ONE ENTERPRISE(ワンエンタープライズ)の3者は、共同研究として『ダーツによる健康効果の検証』をおこなっています。
 “ダーツをすることによって、体のバランスが良くなったり、楽しいなどポジティブな気持ちになったりする。つまり、体も心も健康になる。”という仮説を科学で証明する研究です。

 ダーツは繊細に体をコントロールするスポーツなので、“体のバランスが良くなる”というのはなんとなくわかりますが、確かにダーツは楽しいけれど、“楽しい気持ち”というのはどうやって測るのでしょうか?
 広島県でおこなわれた第1回目の検証にお邪魔しました。

1年にわたる研究がスタート

 この日の検証は広島県の熊野町にある体育館でおこなわれました。被検者はこの日から活動を開始するシニアダーツ教室に参加応募してくださった60歳以上の男女18名。さまざまな検査を受けていただき、ダーツ経験前のデータを収集します。この検査は、今後1年をかけて複数回おこない、データの変化を観察していきます。

 また、同検証は長崎県の壱岐島でもおこなっており、多くのデータを収集しています。

身体能力・認知能力・ストレスマーカーで健康を測定

 身体能力検査、認知能力検査、ストレスマーカー検査からデータを収集し、健康を数値化します。それぞれの検査について簡単に説明しましょう。

身体能力検査

 体幹力測定や立ち上がり検査などの体全体を使った検査や、指先の細かいコントロール力を測る検査があります。
 身体能力検査にはダーツを使った検査もあります。さまざまなセンサーを使って被検者のダーツを投げる動きを数値化します。2投してもらい、「1投目より2投目を良くするために、動きをどう変化させるか」を計測します。

認知能力検査

 見本の絵と同じ絵を描く、指定された時間を示す時計を描く、復唱、計算など、頭を使う検査です。

ストレスマーカー検査

 「ストレスマーカー」とは、ストレスによって分泌が変化する物質のことです。ストレスマーカーを調べることにより、その人のストレス状態(気持ちの状態)がわかります。
 本検証では、唾液中のストレスマーカーを調べることで、気持ちの状態(=楽しい気持ち)を測ります。

スポーツダーツプロジェクトは本研究を見守っていきます

 今回のレポートは以上で終了。今後、検証の回数を重ね、数値の変化が見えてくることでしょう。良い結果がでるのか、まさか悪い結果が出てしまうのか、どちらであっても今は結果が出ることが楽しみです。

 ダーツによる良い効果が科学的に証明されたら、その結果はとても説得力のあるものになります。さまざまな人々にスポーツダーツを紹介する我々にとっては自信にもなります。
 スポーツダーツプロジェクトは、本研究の動向を見守り、経過をレポートしていきます。

この記事を書いた人

JY湘南

このサイトでライターデビューを飾ります。
湘南生まれ、湘南育ち、趣味はスキー・スノーボードです。