小学生選手のスポーツマンシップを目の当たりにした「第1回スポーツダーツ競技大会2023」レポート【前編】

2023年8月26日(土)・27日(日)、セガサミーグループ本社内を会場に、第1回スポーツダーツ競技大会2023 が開催されました。

競技に真摯に向き合う子ども達の姿を見て、スタッフ一同驚きの連続でした。

パワー溢れる子ども達の様子や、小学生の部優勝ペアのインタビューをお届けします。

笑顔も涙も溢れる大会の様子をダイジェストでお届けします。
※本大会は大人の監督下にて適切な指導のもと行われました。

入場するとすぐに、“練習してもいいですか?”とスタッフに聞いて会場のダーツボードで積極的に練習を始める選手達。

1人投げ始めたらまた1人増えていき、用意されていたダーツボードが埋まると、みんなで譲り合いながら使っている姿も。“うまいね!”“今のおっしい〜!”など、選手同士でコミュニケーションを取る様子も見られました。

試合中は、横から見てもわかるほど小刻みに震えるフライトから、緊張が伝わります。ダーツボードを見つめる眼差しの力強さや1投ずつ丁寧に投げる姿は、スポーツ選手そのものでした。

思い通りのプレイができない時や、結果が出なかった時は、涙が溢れることも…。

狙い通りのプレイができた時は、大きなガッツポーズと共に勢いよくジャンプするなど、全身で喜びを素直に表現する選手達!

ペア選手と抱き合い、さらに保護者の元に走って喜びを伝えに行くと、親子で満面の笑みが溢れます。
一喜一憂しながらも一生懸命試合に向き合う選手の姿は、とても輝いていました。

記念すべき第1回大会優勝は伊藤選手&秦選手ペア

実は、違う小学校に通う2人。伊藤選手と秦選手は、当日受付で初めて会ったそうです。伊藤選手が通うダーツスクールのコーチを介して、秦選手と知り合ったのだとか。

秦選手は小学校のダーツクラブに所属し、3年生の時からダーツを練習しています。昨年度のプレ大会でも優勝し、見事2連覇を達成しました。

1日戦い終えて、ちょっとお疲れ気味の優勝ペアにインタビューしました。

Q優勝した今の気持ちや大会1日通しての感想を聞かせてください

A:最初は緊張していました。もちろん準決勝や決勝も、緊張したけれど、途中で調子が出てきました。優勝できて嬉しいですが、賞状や盾などをたくさんもらえたことも嬉しいです!

本大会は株式会社ハイブクリエーション様より、入賞選手にダーツ用品が贈呈されました。
小学生らしい素直な気持ちに、取材スタッフや見守る保護者の皆様からは思わず笑顔がこぼれます。

たくさんの人に見られて緊張する中、大事なシーンで練習成果を出せたこと、お見事です。

Q:大会中気になる選手はいましたか?

A:決勝戦で対戦したチームが上手かったです。ブルの近くにたくさん入るので、すごいなと思います。準決勝で試合した選手達も強くて、印象に残りました。実は負けそう…”と感じた瞬間もあったんです。

ダーツはスキルだけでなく、メンタル力も重要なスポーツです。ついひるんでしまう自分を奮い立たせ優勝を勝ち取れたのは、素晴らしい集中力とメンタル力があったからこそかもしれませんね。

Q:明日からどんな練習をしていきたいですか?

A:ブルに入れる練習をいっぱいして、もっと強くなりたいです。もっと上手くなれるように、これからも練習していきます。

優勝してもなお“もっと強くなりたい”と答えてくれたこと、本当にダーツを楽しんでいるんですね。

普段はカウントアップを用いて、ブルにたくさん入れる練習をしているそうです。最高記録は700点台と、高いスコアを出したこともあるのだとか。

夏休み最後の土曜日に、早起きして大会に参加してくれた2人。よっぽど緊張していたのでしょう。取材終盤では“疲れてもう声が出ない!”と、可愛らしいコメントをくれました。

お疲れさまでした。優勝おめでとうございます。

真剣な選手を見守る保護者にもダーツの魅力が伝播

1日見届けていた保護者の皆様も、応援に熱が入ります。普段とは違い、キリッとした表情を見せる子ども達の姿に心打たれる保護者の皆様!

一生懸命試合に取り組む子ども達を見守っていた保護者の皆様からはこんな声が聞けました。

■普段やってるテレビゲームは難しくて一緒にできないけど、ダーツなら大人でも始められそうだから一緒にやってみようかなと思いました。
■家でもダーツについての会話が増えました。家族のコミュニケーションが増えたなと最近感じています。
■大人よりも計算が早くなったと思います。数が大きい数字をサッと計算するようになりました。

子ども達の真剣な姿に魅了され、保護者の皆様にもスポーツダーツの魅力が伝染している様子を肌で感じました。

相手をリスペクトする気持ちの芽生え

取材をしていく中で、心を打たれるシーンがたくさんありました。それは、相手をリスペクトする気持ちが生まれていることです。

■頑張れ!惜しいよ!
■ナイスプレー!
■すごい!いい勝負だよ!

予選敗退したあとも会場に残り、準決勝・決勝と駒を進めた選手を一生懸命応援する選手達。良いプレーだけでなく、うまくいかなかったときは応援の気持ちを込めた拍手が会場を包み、大会は大盛り上がりでした。

優勝インタビューで迷いなく気になる選手の名前が出たのも、相手をリスペクストする気持ちがあるからこそでしょう。

勝ったチームには、“絶対優勝までいってね。がんばって!”と声をかけ、負けたチームには、“ありがとう。すごく上手かったよ!”と互いに称賛する選手達。

観覧席から思わず飛び出し、“すごい!やった!次決勝だよ!”と抱きつきながら声をかける行動も、相手を想う気持ちがあるからこそでしょう。

決勝戦直前、“4人でがんばろうね!”と、互いに健闘を誓う姿にはグッとくるものがありました。ライバルだけど、共に決勝戦まで戦ってきた仲間だからこそ、生まれた言葉だったのではないでしょうか。

優勝が決まった瞬間、残念そうな表情を見せる負けたチームの選手。でも、すぐに相手のプレイを拍手で称え、お互いに握手とグータッチをするシーンに、思わず目頭が熱くなったのは言うまでもありません。

本大会が新たな目標に

何かに真剣に打ち込む姿は、人の心を大きく動かします。本大会を通じて、今まで以上にスポーツダーツの魅力に引き込まれた人も多くいました。

ダーツって、いいスポーツだね。
“選手”って呼ばれて嬉しかった。
運動会みたいで楽しかった!
是非、継続開催して頂きたいです。
夏休みにいい経験でした。来年も期待しています。
来年は優勝できるようにもっと練習する!

次回開催に期待する、選手・保護者の皆様のコメントが溢れました。本大会が競技としてダーツをしている子ども達にとって目標となっているのです。次回、また1つ大きく成長した選手達に会えることを、心から楽しみにしています。

後編は、熱気に溢れた中高生の部をお届けします。お楽しみに!

高校生ボランティアにサポートいただきました

本大会では駒込高校ダーツボランティア部の生徒さんが、点数計算や審判補助で大会をサポートしてくださいました。

普段から保育園でのボランティア活動などで年下の子とのコミュニケーションをとる機会が多いそうですが、選手達がダーツの点数を計算する早さに驚いたそう。負けてもスポーツとしてダーツを楽しんでいる立派な姿に刺激を受けたようです。

ダーツの大会では、中学・高校のボランティア部員にお手伝いいただくことがあります。中高生ボランティアは、出場者と関わることで、共生社会を自然に受け入れ、人との連携や尊敬を学んでいます。

ボランティアという面からダーツという競技を支える形もあるのです。


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*昨年はプレ大会として大々的な告知はせずに既にダーツを導入してくれている児童館などを通し参加者を募りました

この記事を書いた人

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スイカ / PERFECT所属:那須陽平 / JAPAN所属:浅野充照 / の3人よる団体です。

ダーツ情報/教育機関や福祉施設へのスポーツダーツ普及活動/ダーツの魅力や好きになるきっかけを発信をしております。こんなに楽しい競技をもっとたくさん知ってもらいたいと思います。