聴覚と触覚で挑戦!盲学校でダーツの授業を行いました

xLINEコピーしました!

スポーツダーツプロジェクトでは、ダーツの可能性を広げるべく、様々な取り組みを行ってきました。その取り組みの一つが、”ダーツが誰でも楽しめるスポーツ”と感じてもらえる環境づくりです。その一環として今回は盲学校にてダーツの授業を実施させていただきました。

6月5日、岡山県立岡山盲学校にて行われたダーツの授業では、約30名の方に短い時間の中でダーツに触れ、投げ、音で楽しむ面白さを体感していただきました。
このレポートでは実際に行われた授業の様子をご紹介します。

パラスポーツイベントが授業実現のきっかけに

この授業が実現したのは、以前スポーツダーツプロジェクトが協力したパラスポーツイベントがきっかけでした。全盲のシンガーソングライターである栗山龍太さんがダーツを楽しむ姿をご覧になった岡山盲学校の職員の方から、「ぜひ本校でも」とお問い合わせしてくださいました。

当日はダーツマシンを2台搭載した移動式ダーツスポット『ダーツライブカー』で岡山県へ。

「的が見えなくても音で分かるから楽しい」
盲学校ダーツ授業:触って確認、音で狙う新しい体育の形

今回は盲学校の体育の授業としてダーツを採用していただきました。
目が見えない人でもダーツを投げることができるよう、様々な工夫を凝らして授業が行われます。

今回授業で行われたゲーム:『センターカウントアップ』

このゲームでは、ブルに近づけば近づくほど点数が上がり、同時にマシンのサウンドの音程が高くなります。
そのため、自分が投げたダーツが真ん中にどれだけ近いかどうかを、的を見なくても音で判断できます。

①ダーツボードに手で触れながら的の大きさ、表面の材質を体感

ブル(真ん中)の位置も実際に触ることで「ここを狙うんだ!」という目標を明確にしました。

②サポートしてくださる方がボードの近くで鳴子の鈴を鳴らし、投げる方向を確認

目が見えない人にとって”音”は非常に重要な要素です。ブラインドサッカーやゴールボールではボールに金属の玉が入っており、その音を頼りに選手が競技を行います。
ダーツも同様に、音で投げる方向を示すことで多くの人がダーツを楽しめるようになりました。

実際に授業に参加した生徒は、

「投げているとき的が見えていないんですけど、音で分かるのですごい分かりやすくて楽しかった」

RNC 西日本放送
https://news.ntv.co.jp/n/rnc/category/society/rn1119cb15c3a1477bbb1be034cd310085

と嬉しそうに感想を伝えてくれました。

インクルーシブスポーツとしてのダーツの可能性

目が見えない人が楽しめるスポーツはまだ多くは知られておらず、ダーツも『的を見て狙うスポーツ』として、難しいと思われがちです。しかし、ダーツは的の距離や高さが一定している個人競技で、サッカーのように相手との駆け引きがある競技とも異なります。

自分の感覚が得点に直結する、実は誰でも楽しめるスポーツなんです。

また、ダーツライブが提供するデジタルダーツマシンはダーツが刺さると音が出て、投げたダーツの合計点数を音声で読み上げてくれるゲームも存在します。
ダーツは工夫次第で誰でも遊ぶことができる、真のインクルーシブスポーツであることをこのレポートを通して多くの方に知っていただけたらと思います。

今回参加していただいた皆さんはもちろん、それ以外の方々にも今後ダーツに触れる機会が増えるような場所や街づくりを、スポーツダーツプロジェクトは目指しています。

xLINEコピーしました!